2月からツイッターのAPIの利用が有料化されるってことになると、結構痛手なので、急遽画面から投稿するプログラムを作成してみた。

Webサイトの操作には、seleniumライブラリとGoogleDriveのセットアップが必要です。手順はこちらの記事で解説しています。
pythonでWebページの操作をする前に、Chromeのデベロッパーツールの使い方を簡単に説明している記事があるので、こちらをみて頂いてからの方が理解は深まると思います。
なお、記事は独学で学んだ内容を記載していて、最低限の知識がないと理解が進まない可能性もあります。短期間でpythonの基礎を習得する方法はこちらの記事で紹介しているので、参考にしてみてください。
ツイートまでの処理の流れ
ちょっと長いですが、やっているのは、
- Twitterにログイン画面へアクセス
- ユーザID入力
- パスワード入力
- 投稿するメッセージ入力(今回は”test”と入力)
- ツイートボタンクリック
- Twitter画面クローズ
これだけです。皆さんが普段ツイートしている操作をpythonで自動化しているだけです。
pythonコード全体
import requests
import time
from selenium import webdriver
from selenium.webdriver.chrome.service import Service
from selenium.webdriver.common.by import By
from selenium.webdriver.common.keys import Keys
#ログインユーザとパスワード
USER_NAME="*********"
PASS_WORD="************"
#ChromeDriverの格納パスを指定
driver_path = r"chromedriver"
#Webdriver起動
driver = webdriver.Chrome(driver_path)
##### ツイッターのログイン画面へアクセス#####
driver.get("https://twitter.com/i/flow/login")
#画面表示まで5秒ほど待機
time.sleep(5)
##### ユーザ情報入力 #####
#ユーザ名入力ボックスを探す
TextBox = driver.find_elements(By.TAG_NAME, "input")
for i in range(len(TextBox)):
box_name=TextBox[i].get_attribute("autocomplete")
if box_name == "username":
TextBox[i].send_keys(USER_NAME)
TextBox[i].send_keys(Keys.ENTER)
break
time.sleep(5)
##### パスワードの入力 #####
#画面のソース再読み込み
driver.current_url
#パスワード入力のボックスを探す
TextBox = driver.find_elements(By.TAG_NAME, "input")
for i in range(len(TextBox)):
box_name=TextBox[i].get_attribute("name")
if box_name == "password":
TextBox[i].send_keys(PASS_WORD)
TextBox[i].send_keys(Keys.ENTER)
break
time.sleep(5)
##### ツイート欄にテキスト入力 #####
#ページ読み直し
driver.current_url
#入力欄検索
InputText=driver.find_element(By.CLASS_NAME,"DraftEditor-editorContainer")
InputText=InputText.find_element(By.TAG_NAME,"span")
#テキスト入力
InputText.send_keys("test")
##### 「ツイートする」ボタンクリック #####
taglist=driver.find_elements(By.TAG_NAME,"div")
for i in range(len(taglist)):
role=taglist[i].get_attribute("role")
dataid=taglist[i].get_attribute("data-testid")
if role == "button" and dataid == "tweetButtonInline":
button=taglist[i].find_element(By.TAG_NAME,"span")
button=button.find_element(By.TAG_NAME,"span")
button.click()
break
##### ブラウザをクローズ #####
driver.quit()
それぞれ個別に解説しますね。
各処理の解説
コードを各処理に分けて解説しています。先頭のライブラリインポートやユーザID、パスワードの設定部は割愛しています。
ログイン画面表示
Twitterのログイン画面へのアクセスです。chromeDriver を使ってアクセスします。driverのget関数にアクセスするURLを渡すことで、デベロッパーモードでブラウザが開きます。

開き切るまで時間がかかると、後続の処理が先走ってしまうので、sleepで時間を稼いでいます。単位は秒で数値を指定します。どの程度sleepするかはPCスペックにもよるので各人での判断になります。
#ChromeDriverの格納パスを指定
driver_path = r"chromedriver"
#Webdriver起動
driver = webdriver.Chrome(driver_path)
##### ツイッターのログイン画面へアクセス#####
driver.get("https://twitter.com/i/flow/login")
#画面表示まで5秒ほど待機
time.sleep(5)
ユーザID入力
ログイン画面にアクセスすると同時にdriverの中にソース情報が格納されます。操作はこのdriverに対して行います。
ユーザID入力のステップは
- ユーザID入力用のエディットボックスを探す
- 見つけたエディットボックスにユーザIDを入力する
- 次へボタンを押してパスワード入力画面に移動する
の3ステップです
##### ユーザ情報入力 #####
#ユーザID入力用のエディットボックスを探す
TextBox = driver.find_elements(By.TAG_NAME, "input")
for i in range(len(TextBox)):
box_name=TextBox[i].get_attribute("autocomplete")
if box_name == "username":
#見つけたエディットボックスにユーザIDを入力する
TextBox[i].send_keys(USER_NAME)
#次へボタンを押してパスワード入力画面に移動する
TextBox[i].send_keys(Keys.ENTER)
break
ユーザID入力用のエディットボックスを探す
ユーザ情報の入力するエディットボックスは、inputタグなので、driver内をfind_elements(BY.TAG_NAME,"input")で検索します。inputタグは大抵複数あるので、find_elementではなく、find_elementsを使っています。
取得したinputタグはfor文で一つずつ属性をチェックしています。ユーザ情報を入力するinputタグには、autocomplete属性の値がusernameになっている特徴がありそうでしたので、そのinputタグを探しています。
見つけたエディットボックスにユーザIDを入力する
発見したinputタグにユーザIDを入力します。入力はsend_kyesを使用しています。
次へボタンを押してパスワード入力画面に移動する
ユーザIDを入力したらパスワードの入力になります。Twitterのログイン画面はユーザIDとパスワードが別の画面になるので、ユーザIDを入力後「次へ」ボタンをクリックします。
「次へ」ボタンの検索もユーザID入力項目と同じように要素検索しても良いのですが、Enterを押すことが「次へ」ボタンクリックと同じ動作なので、ログイン画面に対してEnterキーの信号を送信することで、「次へ」ボタンのクリックの代用としています。
Enterキーはsend_keys(Keys.ENTER)で実装できます。
for繰り返し分の終了
ユーザIDの入力が完了したので、残りのinputタグのリサーチは不要になります。for文から抜けて次のパスワード入力処理に移ります。for文から抜けるには break を使います。
別のコーディング
今回inputタグの検索で、find_elementsを使って複数のinputタグの調査を行いましたが、画面に1つしかinputタグがない場合や、一つ目のinputタグを探したい場合は、find_elementが使えます。
#ユーザ名入力ボックスを探す
TextBox = driver.find_element(By.TAG_NAME, "input")
TextBox.send_keys(USER_NAME)
TextBox.send_keys(Keys.ENTER)
TwitterのユーザID入力画面は、inputタグが1つしかないので、上記コードでも実装できます。こちらの方がコード数が少なくてシンプルですね。
ログインパスワードの入力
パスワード入力画面に遷移したら、パスワードを入力します。基本的な考え方は、ユーザID入力と同じです。
##### パスワードの入力 #####
#ページの再読み込み
driver.current_url
#パスワード入力のボックスを探す
TextBox = driver.find_elements(By.TAG_NAME, "input")
for i in range(len(TextBox)):
box_name=TextBox[i].get_attribute("name")
if box_name == "password":
#パスワードを入力してログイン
TextBox[i].send_keys(PASS_WORD)
TextBox[i].send_keys(Keys.ENTER)
break
ページの再読み込み
ページの遷移後は、そのページのソースを認識していないので、ページのソースの読み込みを行います。
パスワード入力ボックスを探す
ユーザID同様、inputタグを探します。パスワード入力の画面では、inputタグが2つあったので、どちらのinputタグにパスワードを入力するべきか属性を見て判定が必要になります。
今回は、name属性がpasswordのタグで特定できそうなので、get_attributeでname属性を調べています。
パスワード入力してログインする
inputタグを見つけたらパスワードを入力してログインします。ユーザID入力と同様にsend_keyを使います。
メッセージ入力
ログインに成功すると、ホーム画面に移動します。この画面を読み取ってtestとツイートをしてみます。

デベロッパーツールでタグ検索
ツイートメッセージを入力するボックスのソースをデベロッパーツールで確認します。
タグは<div><span><br> で構成されているところを指していますね。

divタグとclass属性の特定可否確認
divのclass属性を使って位置を拾えるかfind_elementsで拾えるか確認します。0件なので、うまく拾えなさそうです。
Items=driver.find_elements(By.CLASS_NAME,"public-DraftStyleDefault-block public-DraftStyleDefault-ltr")
print(len(Items))
0
では、divタグの属性として、classの値をget_attributeで拾えるかを確認します。
Items=driver.find_elements(By.TAG_NAME,"div")
for Item in Items:
Attre=Item.get_attribute("class")
if Attre == "public-DraftStyleDefault-block public-DraftStyleDefault-ltr":
Item.send_keys("test")
break
これだと、正しく拾えて、send_keysで”test”を呟くことができています。ただ、これだと、divタグの数だけfor文で繰り返しているので非効率です。
そこで、親階層のclassを拾えるか1階層ずつ上がって確認します

「DraftEditor-editorContainer」の所で認識ができました。class=””は無視します。。
Items=driver.find_elements(By.CLASS_NAME,"public-DraftStyleDefault-block public-DraftStyleDefault-ltr")
print(len(Items))
Items=driver.find_elements(By.CLASS_NAME,"notranslate public-DraftEditor-content")
print(len(Items))
Items=driver.find_elements(By.CLASS_NAME,"DraftEditor-editorContainer")
print(len(Items))
0 0 1
テストメッセージ”text”の入力
class属性が「DraftEditor-editorContainer」の所でsend_keyを使って文字列”text”の入力を試みましたが、エラーが発生。この位置からはテキストの入力ができないと言うことっぽいです。
driver.current_url
Item=driver.find_element(By.CLASS_NAME,"DraftEditor-editorContainer")
Item.send_keys("test")
--------------------------------------------------------------------------- ElementNotInteractableException Traceback (most recent call last) Input In [59], in <cell line: 16>() 14 driver.current_url 15 Item=driver.find_element(By.CLASS_NAME,"DraftEditor-editorContainer") ---> 16 Item.send_keys("test") : : :
と言うことは、入力ができるタグまでターゲットを絞っていく必要があります。現在は、class属性が「DraftEditor-editorContainer」の場所の特定ができている状態です。この子要素に入っていくには、その要素に対してさらにfind_elementを使えば良いです。(divのように複数ある場合はfind_elements)
Item=driver.find_element(By.CLASS_NAME,"DraftEditor-editorContainer")
chItem=Item.find_element(By.TAG_NAME,"XXX")
今回は、子要素にdivがたくさんありますが、最下層には、spanが一つあります。この要素に向けてテキストを送れれば良いので、spanを探します。spanがダメならbrですね

Item=driver.find_element(By.CLASS_NAME,"DraftEditor-editorContainer")
chItem=Item.find_element(By.TAG_NAME,"span")
#Item.send_keys("test")
chItem.send_keys("test")
無事に入力に成功しました。

ちなみに、<br>タグをターゲットにしてテキストを送ってもできますが、複数回実行するとエラーになります。<br>は文字が入力されると属性が変化してしまうようです。
ツイートボタンクリック
最後に「ツイートする」ボタンのクリックです。ログインの時のようにEnterキーでツイートしてくれないので、ボタンを特定してクリックする必要があります。

今回は、role属性が「button」で、data-testidが「tweetButtonInline」のdivタグを探して、その子要素のspanタグに対してクリック操作をしてみます。
クリックは、見つかった要素に対してclick()を実行するだけです。
##### 「ツイートする」ボタンクリック #####
taglist=driver.find_elements(By.TAG_NAME,"div")
for item in taglist:
atRole=item.get_attribute("role")
atDataid=item.get_attribute("data-testid")
if atRole == "button" and atDataid == "tweetButtonInline":
button=item.find_element(By.TAG_NAME,"span")
button.click()
break
ようやくツイートができました。

Twitterクローズ
ツイートを行った後は、再度同じコードで文字の入力をして、ツイートを繰り返すことができます。最終的にツイートが終わったら、クローズをしてブラウザを閉じます。
##### ブラウザをクローズ #####
driver.quit()
まとめ
Twitterにログインしてからメッセージをツイートするところまでのコーディングについて解説しました。
これを一つの関数としてまとめて、実行時にユーザ情報とメッセージを引数で渡すことで、ログインからツイートまでの一連の処理が自動化できます。
TwitterのAPIが有料化されるので、画面から呟く方法を模索した内容を備忘として残しています。
次回は、これを使ってDMMから情報を取得してTwitterに呟くところまでの一連の処理の自動化処理を作ってみます。
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今回のコードやseleniumを使った処理は少し難易度が高いかもしれませんが、独学でも習得は可能なレベルです。
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