最近一緒に仕事をするようになってきた若手で感じるのは、プレゼンなど人前で話をすることに抵抗のない人が増えているなぁという印象があります。
年代を聞くと「自分はゆとり世代です」って言う人が多い印象にあります。俗に言うゆとり世代って、1987年4月2日生まれから2004年4月1日生まれなのかな。別にゆとり世代だから人前で話をすることに抵抗がないというわけでもないと思いますが、割と緊張せずに堂々と話が出来る人が多くなってきたなと思います。
とはいえ、みんながみんなではなく、中にはプレゼンの様な人前で話をするのが苦手な人はまだまだ一定数いますね。私もそんな一人でしたが、色々と逃げられない状況を数多く経験したり、緊張しないように試行錯誤した経験は数多くあります。
人前で話すことが苦手な人の克服術

なんちゃってコンサルを長年やってると、逃げ切れないプレゼンの機会は増えてきます。
人前で話すなんて緊張するし面倒くさい。プレゼン資料に書いてあるので、目を通してくれればわかります。って言ってプレゼンを避けることもありますが、読めばわかるけど話を聞きたいんです。ってビジネスマンがなんと世の中に多いこと。
だったら、資料にはたくさん書かず、ポイントだけさっと書いて、あとはプレゼンで補足説明しようという思考になり、プレゼン資料がシンプルになり、プレゼンでの喋りも肩の力を抜いて緊張しなくなっていったという経験があります。なんちゃってコンサルの奥義「適度に手を抜く」の真骨頂ですね。
プレゼンで緊張する理由
プレゼンが嫌なのは、緊張するからですよね。緊張しなければプレゼンなんて大した作業ではありません。なぜ緊張するのか
- 活舌が悪いと思っているから聞かれたくない
- 大勢の人前で喋りなれてないから
- 答えられない質問が来る恐怖
- プレゼンの内容に自分が腹落ちしてない
などですかね。要するに自信が持ててないってことです。自分自身に自信が持てていないという事ではなく、自分が行うプレゼンの内容に自信を持てていないと言うことに起因していると思います。

プレゼンできるようになりたいけど、うまく話せず言葉に詰まるって経験が苦手意識を強烈に感じてしまってます。先輩に助けてもらわなければ、今頃コンサル業界にいないと思います。

プレゼンに限らず、先輩のフォローを受けながら成長できるのは幸運なんだと思います。中には、うまくできなかったことをフォローせず、終わった後に𠮟責するパワハラ上司もまだまだいますからね。
一番手っ取り早いのは、強制力
荒療治ですが、緊張に対する耐性を手っ取り早く身に付けるのは、人前で話をする機会を強制的に作ることです。逃げ場をなくして、話さなければならない場に自分を置くことが、一番効果的ですね。英会話のレッスンで外国人講師と向き合っているのと同じかもしれません。
フォローしてくれる先輩や温かい目で見守ってくれる視聴者がいればよいのですが、そんな場を期待しても実現するのはレアケース。逃げたくて仕方ない状況に自分を置く事で成長できると割り切るのが一番です。
それに、自分が思うほど、周りの人は大きな期待していないですし、自分が逃げたいと思うほど大変な状況ではない事がほとんどですが、最初はもう逃げだしたくて仕方ないです。辛くて仕方ないです。緊張から逃げ出したくて仕方がない。そうなりますが、終わってみれば大したことはない。その経験の繰り返しが克服につながります。
でも辛い
ジャニーズの若手が自信もっている理由
ジャニーズ事務所の少年たちは自分たちの曲やパフォーマンスに自信があるから堂々とステージで踊れます。なんで自身があるのかですが、それに見合うトレーニングを日々行なっていてコーチが細かく指導して、OKが出るまでトレーニングを続けます。
そして、誰も真似ができないようなジャニーズならではのパフォーマンスを出せるようになるから、本人たちの自信につながります。
だから、自信を持って堂々と楽しく舞台に出られます。
自信を持つにはトレーニングしかない
なんちゃってコンサルの悟りは、ここまでとして、ジャニーズのようなトレーニング環境がコンサルの世界にあるかというと、大抵はトレーニングカリキュラムはありますが、やはりインプットベースですね。重要なアウトプットを行う機会は思いのほか多くありません。
疑似的なテーマで社内メンバーを使った疑似プレゼンによるトレーニングなどはできます。これは実戦形式ですが、トレーニングであるという意識がある以上、どこか甘えがあり和気あいあいとした雰囲気なので、本番とは異なります。
本番で話すテーマのシミュレーションは、自分で何とかするしかないのかもしれない。と試行錯誤しましたが、自分だけでなんとなするってやっぱり難しいという結論です。仲間の協力は不可欠です。
克服のためのトレーニング
自信を持てれば緊張は減ってプレゼンを堂々とできるようになります。自信を持つために必要な事前準備やトレーニングの方法を経験を元に解説です。
先輩を頼る
一人では無理だから、先輩に協力をお願いするのは初めはよい方法だと思います。そして、プレゼンの事前のシミュレーションを先輩に依頼する。すると、想定問答が行われて、自分の考えていたこととは別の視点での指摘に気づかされます。それを繰り返す内に、多くの視点の漏れが見つかります。
全てプレゼン資料に落とす必要はなく、ポイントを抑えればよく、質問で答えられるように準備すればよいと思います。やるべきは、資料との矛盾点をなくすことです。
ただ、先輩も忙しいのでいつまでも受けてはくれませんよね。だから、数少ない機会を大切に使いましょう。なぜ、その突っ込み、指摘が出来たのか、先輩の思考をトレースできると成長につながると思います。
カンペを用いる
先輩に頼れない場合は、カンペを用意する方法です。読み上げるだけならまぁ緊張も半減するでしょう。カンペは手に持っても良いですし、パワーポイントを投影する事が出来るプレゼンであれば、資料の下にノートを入力できるところがあり、そこに話す内容を記載することで、プレゼン中に慌てることなくしゃべり切る事が出来ると思います。

ここはスクリーンに投影されないので、ここを読み上げることで、カンペを読んでいることを気付かれずにプレ是を進行する事が出来ます。
事前に音読を繰り返す
事前に繰り返し音読を行うこと。これはかなり重要な作業です。英語学習を引き合いに出しちゃいますが、音読するというのは、口と脳が話に慣れる事なので、繰り返すことで流ちょうに話が出来るようになります。
活舌が悪いって思っている人は、この練習を多くすればするほど自信が持てるようになります。
そして、プレゼンでは、準備していた言葉を発生するだけなので、言葉詰まったりしないで話せることに気づくと思います。
話すことの1.5倍の知識を用意する
答えられない質問が来た時に言葉が詰まってしまう恐怖体験も私にはありました。わからない事が一つもないくらいの知識が豊富ならよいのですが、付け焼き刃のような、表面的な知識だけだと太刀打ちできない視聴者も多くいます。
興味があって聞きに来ている人に対して表面的な知識だけで挑んでもうまくいくわけありません。
だから、わからない質問が出てきたら、わからないと割り切って、自分は第一人者であるという無駄な意識を捨てる事が重要です。でも、何でもかんでも持ち帰りとなってしまうと、やはり何もわかっていないと思われるし、自信はどんどん焼失します。
なので、プレゼンで話す内容の1.5倍の知識は事前に準備します。そうすれば、それなりの知識をストックした状態で自信を持ってプレゼンに挑む事が出来ると思います。意識としては、
ここまで準備したんだから、それ以上の質問きたらごめんなさいするのは仕方ない。
そう開き直れるくらいの知識を入れておくのがベストです。誰よりも詳しくなる必要はないけど、それなりの準備をすることで自信もってプレゼンに挑む事が出来ます。
やってはいけない(意味のない)こと
個人的にあまり意味のないと感じる緊張をほぐす方法です。
手のひらに「人」という字を書いて飲み込む
手のひらに「人」という字を書いて飲み込む事で、心理的に緊張をほぐす作用があると言われていますが、実際どうなんでしょうかね。プレゼン前の緊張はほぐれるかもしれませんが、登壇した瞬間、その効果は切れて全てが真っ白になっちゃうんじゃないかなて思います。
事前の準備をすることに越したことはありませんね。
視聴者を「かぼちゃ」と思って話す
「観客をかぼちゃと思えば緊張しない」と言われたこともあります。これも心理的な効果を期待しているのかもしれませんが、この方法って、自分以外を人間として見ない方法なので、逆効果に思えます。
視聴者の顔色も見ないし、聞いている人の反応にも意識が行かなくなり独りよがりのプレゼンになってしまうリスクがあります。緊張しなかったとしてもいいことはありません。視聴者を人としてしっかり認識して、語り掛けるように話す方が、緊張の緩和に役に立ちますし、プレゼン力を鍛えることにつながります。
まとめ
色々書きましたが、プレゼンで緊張しない方法は、事前の準備をどれだけしっかりやり話す内容を自分のものにできるかに限ります。その準備が自信につながり緊張せずに堂々としたプレゼンにつながります。
ちなみになんちゃってコンサルを長年続けるコツは、相手のことを考えられるようになる事です。プレゼンの資料をめちゃくちゃリッチに書く事よりも相手を見て、相手の反応を見て次の手を考えながら話をすることです。
だから、表情を見ないほど怖い事はありません。プレゼンは視聴者との会話なので、そこから逃げてはダメです。
そして、そのための事前準備は何よりも重要な活動の一つと考えています。慣れてくれば事前準備に多少手を抜いても、アドリブで何とかまとめ上げるスキルは身に付きます。
適度に手を抜くスキルが身についたらどっぷりコンサルにはまり込んだ証拠かもしれません。。